岡山理科大学岡山理科大学
岡山理科大学
岡山理科大学

課 題

・人間関係や学習環境にミスマッチを抱える学生の中退を防止したい。

・学生の状態が分かりづらいオンライン授業でも、態度や姿勢を把握したい。

・学生の自己理解を深め、さらに他者との相互理解を促進させたい。

解決方法

・アラート機能とマッピング機能で、特にケアが必要な学生を発見。

・タイプ別類型チャートとマッピング機能で、学生の性格特性とクラスの全体像を把握。

・検査結果を用いて、性格特性の自己理解や相互理解を深めるための授業を実施。

効 果

・特にケアが必要な学生が分かり、授業時に役立った。

・オンライン授業でも、学生の態度や姿勢を把握することができたので、グループワーク等を含めた授業運営を行う教員自身の安心感が増した。

・学生自身の自己理解、学生同士の相互理解が共に向上した。

学生の反応

・自分のことがデータで正確に言語化され、知らなかった強みや弱みも知ることができたので納得感や安心感を持って自己理解を深められた。

・自己理解が深まったことで、自分のことを他者に説明しやすくなった。

・自己理解が深まったことで、自分に合った将来像をイメージしやすくなった。

「学生の状態や特性が事前に分かり、

 初担任のオンライン授業の不安を解消。」

「学生の状態や特性が事前に分かり、初担任のオンライン授業の不安を解消。」

私は岡山理科大学で非常勤講師として、基盤教育である「こころ豊かに生きる」授業を担当させていただいています。2020年度から開講されたこの授業の背景には、学習の過程で人間関係や学習環境にミスマッチを抱えないように、学生の自己理解を深めたり、それを他者に自分の言葉で伝えたりできるように、教員や先輩学生で支えていくという大学の方針があります。


そこで、「こころ豊かに生きる」授業をオンラインで行いましたが、私も初めて担当したので、学生の態度や姿勢が見えないことを懸念していました。顔が見えても情報が少ないと、どの学生にどのようにアプローチや声がけをすべきかなどの判断が難しく、そこに細心の注意を払う必要があると思っていました。

そういう意味で、 教える側が事前にNOCC教育検査の結果を見て、学生の性格、授業への態度、特に気に掛けるべき学生、適切な接し方などを把握できたのは、すごく安心感がありました。


また、他者に対して正確に自分のことを伝えたり、自分とは異なる他者の特性を受け入れたりすることで学生たちが相互理解を深められるようにグループワークを取り入れていました。しかし、積極的なコミュニケーションが苦手なタイプや、自己主張が激しいタイプの学生が集まると、いくら先輩の学生スタッフがいてもコントロールが難しくなってしまうという懸念もありました。NOCC教育検査では、事前に個々の学生の特性や状態について色々な指標を精度高く測れるので、グループをバランスよく組む上でとても助かり、学生も真剣に取り組めたので非常に効果が高かったと実感しています。

また、他者に対して正確に自分のことを伝えたり、自分とは異なる他者の特性を受け入れたりすることで学生たちが相互理解を深められるようにグループワークを取り入れていました。しかし、積極的なコミュニケーションが苦手なタイプや、自己主張が激しいタイプの学生が集まると、いくら先輩の学生スタッフがいてもコントロールが難しくなってしまうという懸念もありました。

NOCC教育検査では、事前に個々の学生の特性や状態について色々な指標を精度高く測れるので、グループをバランスよく組む上でとても助かり、学生も真剣に取り組めたので非常に効果が高かったと実感しています。

「データで特性が明確に言語化されたことで、

 学生の自己理解が深まり、周囲への発信力が向上。」

「データで特性が明確に

 言語化されたことで、

 学生の自己理解が深まり、

 周囲への発信力が向上。」

「こころ豊かに生きる」授業では少人数のワークや議論が中心です。教員が一方的に教えるのではなく、4〜5名のグループごとに先輩の学生をファシリテーターとしてつけていました。


具体的には、学生が自分の検査結果をもとに自己理解を深めるための個人レポートを書いたうえで、他者に自分なりの言葉でそれを伝えて相互理解するためのグループディスカッションを行いました。その結果、言語化できていなかったことがデータではっきり分かることで自己理解がさらに深まり、人に説明する際にも自信を持って話せることから、授業を受講した学生には納得感や安心感を得てもらえました。加えて、「今まで知らなかった自分の新たな一面に気づけて良かった」という感想もありました。


自分を表す材料があったのは話しやすかったようで、普段は言語化や自己開示が苦手な学生も、積極的に周囲に自分を知ってもらう機会を作れました。


もちろん、検査の結果が全てではないので、今後は数字的な項目をどう伸ばすかだけでなく学生が目指したい将来像と現在とのギャップをあらかじめ把握して、どう行動していくべきかを考えてもらうのがポイントです。

「各機能の具体的な活用方法」

まず、クラス全体の傾向を最初に見てから、個人の検査結果のページを見ます。

タイプ別類型チャートやマッピング機能では、何割の学生が授業について来られそうだとか、コミュニケーションに配慮が必要な学生を把握するのに役立ちました。


そこから、特にケアが必要で詳細が気になる学生の個人のページ(総評と提案機能)から、得意・不得意や、適切な接し方を確認します。非認知能力(性格の特性)が分かるのは最大のポイントで、測ることや結果が全てではありませんが、これからの教育は非認知能力を大事にすべきだと思います。NOCC教育検査では、強みも弱みも両方見えて、その反面性の説明も分かりやすいので、個人・集団それぞれでのワークをより効果的に行えました。


また、アラート機能やマッピング機能は、新入生で特にサポートが必要な学生を見つける時に便利で、授業内での学生への接し方やサポートがわかり、助かりました。


検査結果を見て、担当教員以外にも、教員と異なる様々なタイプの先輩学生たちを配置すると、学生も自分に合う人を選べて気軽に相談しやすくなるのではないかと思いました。

山咲 博昭 様
お話を伺った方

山咲 博昭 様

(学校法人加計学園 岡山理科大学 非常勤講師・教育開発センター客員センター員)

(公立大学法人 広島市立大学 企画室 特任助教)

広島市立大学に特任助教として所属しつつ、岡山理科大学の非常勤講師としても教鞭を執り、学生の自己理解・表現を深めるための基盤教育「こころ豊かに生きる」授業を担当されている山咲様。心理学を学んだご経験もふまえ、学生が自己を掘り下げて周囲とのコミュニケーションや自己表現を上手にできるように、ほかの教員陣や学生スタッフと連携して自律性を尊重しながら導く。


※正式なご所属は公立大学法人 広島市立大学ですが、非常勤講師としてお勤めの学校法人加計学園 岡山理科大学の事例をご紹介しております。

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